おねぇ系薬剤師の言いたい放題

おねぇ系薬剤師、通称ネーヤが言いたい放題のことを書くブログです。 賛同コメントや批判コメントは大歓迎!!ただし、意味の無いアラシコメントはご遠慮ください。

お薬が足りないっ!!!

      2017/11/20

さてと、今年も残すところあと1ヶ月ちょっと!

 

で、本日のブログはファイザーのMR、Uさんがご来局したところから始まる。

 

U「こんにちは!お世話になりますファイザーです!!寒くなりましたね、インフルエンザとかどうですか??」

ネ「あ、Uさんこんにちは!周りではポツポツ出てきているみたいだけどうちはまだ出てないわね。あれファイザーさんってインフル関係のお薬って何かあったっけ?」

U「残念ながら、うちではこれといってないですね!発売してくれると売上上がるんですが(^_^;)」

ネ「まあ、確かに売上は上がるけど、数字の追求もキツくなるわよ(・∀・)ニヤニヤ」

U「ですね!あ、今日はその数字についてですが・・・」

ネ「何?こんな時期に押し込むなんてことはしないわよね(^_^;)」

U「あ、そうではないんです。実はこれを・・・」

そう言って、取り出したのが1枚の紙。見ると、

ハリケーン「マリア」被害に伴うファイザー製品供給体制への影響及び出荷調整について

の文字、んーっと、どれどれ?と読み始めた瞬間Uさんが解説してくれる。

U「うちの工場がプエルトリコにもあるのですが、9月にそこでハリケーンが発生しまして、現在電力などのインフラが寸断されてしまったんです。復旧作業は行っているようですが、被害があまりにも大きく、現時点で復旧のめどが立たない状態なんです。そしてその工場で製造されている薬が、年末年始にかけて在庫切れを起こしそうなんです。そのお知らせに!」

ネ「へー、なんのお薬??」

U「ザイボックス錠、ジスロマックSR、セララ錠の3種類です。」

ネ「なるほど、ジスロマックは錠剤は?」

U「それは工場が違うので問題ありません」

ネ「そっか、じゃあ、うちで影響があるのはセララ錠くらいかな?他は使ってないし」

U「ですね、一応Drにも全て連絡をしているところですので、処方変更がなされるかもしれませんが、セララ錠で処方が来た時に在庫切れを起こしている場合には、ご面倒でも疑義照会をお願いいたします」

ネ「まあ、うちはセララ錠は一人の患者様にしか使っていないから、それ程混乱は起こさないだろうけど、たくさん使っているところでは大変だわね」

U「復旧は急いでいるようですが、ある程度の混乱は避けられないでしょうね」

ネ「まあ、ファイザーさんに責任があるわけではないし、仕方ないけどね。」

U「そう言っていただけると、ありがたいです。それでは私はこれで!」

 

そう言うと、Uさんは慌ただしくご退局。

まあ、自然災害では仕方がないわよね!そう言えば東日本大震災のときも、製薬メーカーの工場が被害に遭って一時期在庫切れを起こしたお薬とかあったものね(^_^;)

じゃあ、プエルトリコのインフラが早く復旧することを祈って、本日のブログはここまで!

 

って、そうじゃないっ!

まあここまで読んできた一般の方々の大半は『ふーん、大変ね!』『それって何のお薬?』程度の反応ではないかしら??
それだけでは読んでいて面白くも何ともないでしょ?

だから、今日は・・・

インフルエンザワクチンが足りないっ!!!

の、おはなし!これを読んでいる読者の皆様の中でも、インフルエンザワクチンが不足しているためにまだ受けられていない!!!という方もいらっしゃると思う。
でもって、今日はなぜワクチンが不足してしまったのかをネーヤがわかりやすく、簡単に説明してくわねヽ(*´∀`)ノ

では、早速・・・と、その前に基礎知識から!インフルエンザワクチンを製造しているメーカーさんって何社あるかご存知かしら?それをあげてみると・・・

 

北里第一三共ワクチン株式会社(通称、北里)
一般財団法人化学及血清療法研究所(通称、化血研)
一般財団法人阪大微生物病研究所(通称、阪大ビケン)
デンカ生研株式会社(通称、デンカ生研)

の、4メーカーだけなのね。ちなみに通称の方を新聞やTVのニュースで聞いた方も多いと思うけど、これ以外のメガファーマーシーとかでは作ってはいないのよ。ただし、販売会社はいろいろあって、この4メーカーのインフルエンザワクチンを販売しているメーカーさんは、

北里・・・北里薬品産業株式会社、第一三共株式会社
化血研・・・アステラス製薬株式会社、武田薬品工業株式会社、第一三共株式会社
阪大ビケン・・・田辺三菱製薬株式会社、MSD株式会社、田辺三菱製薬株式会社
デンカ生研・・・アステラス製薬株式会社、武田薬品工業株式会社

なのね、この辺になってくると有名どころのメーカーさんがいっぱいでしょ(笑)

まあ、基礎知識はこのくらいにしておいて、覚えておいて欲しいことは、作っているのがたったの4メーカーしかないこと。いい?覚えた??じゃあ、なぜ今年はインフルエンザワクチンが不足しているかを書いていくわよ!

 

1、途中から株が変わった

えーっとね、前にもブログで書いたことがあるんだけど、インフルエンザウィルスと言うのは1種類だけじゃないのね。先ずは大きく分けてA型、B型、C型の3種類、この中で流行を引き起こすのはA型とB型。C型はそれ程症状も重くなくて、あまり流行もしないのよ。でね、A型、B型の中にもいろいろ種類があって・・・ほら、A香港型、Aソ連型とか聞いたことがあるでしょ?全部で200種類くらいだったかな?
でもって、インフルエンザワクチンはその中でどれが流行るかをWHOが研究するの。その研究結果を元にボスが国立感染研究所に依頼して、国立感染研究所が数あるインフルエンザウィルスの型を4つ選んでその4つを使って先ほど出てきたメーカーさんがワクチンを製造するのね。まあ、外れてしまうこともあるけど、結構な高確率で当たっているわヽ(*´∀`)ノ
そして、今年ボスが選んだ4つの中にA埼玉株というのがあったの、それが今年の5月。ところがA埼玉株で製造してると、すごく製造効率が悪いということがわかったのね。そして、ボスは決断を下すの!
A埼玉株はやめて、昨年と同じA香港株にしよう!ってね。それを決めたのが今年の7月。変更されたメーカーも大慌てで製造をしたんだけど、変更のせいで約2ヶ月の遅れが出てしまったのね。そのため、今年はワクチンの製造が遅れているというのが、1番目の理由。じゃあ、次の理由に行くわよ!!

 

2、天災

上にあげた4つのメーカーさんのうち、化血研さんがあるでしょ?このメーカーさんは熊本県にあるんだけど、熊本県では昨年4月に大きな地震があったわよね。このとき化血研さんもかなりの被害を受けたの。
でね、化血研さんと言うのはインフルエンザワクチンだけでなく、いろいろなワクチンも製造してるのね、確か狂犬病ワクチン、B型肝炎ワクチンなんかは国内では化血研さんだけしか作ってなかったと思う。この地震の影響で、化血研さんの製造ラインで特に大きく被害を受けたのが日本脳炎ワクチン、B型肝炎ワクチンなのね。その二つは未だに地震前と同じだけの製造ができないでいるのよ(>_<)つまり、そのしわ寄せも来てるのね。他の3メーカーさんも頑張って、フォローを行っているみたいだけど、やっぱりある程度の限界はあるからインフルエンザワクチンにも影響が出てるのよ。

さらに、混乱を招いたのがチメロサール!このチメロサールと言うのは有機水銀でインフルエンザワクチンに使われている防腐剤なのね。このチメロサール、防腐剤として人体への影響は非常に少なく、妊婦さんや小児に使っても大丈夫!と学会では発表されてるの。ただし、チメロサールを使って、やはりアレルギー反応(注射後の痛みや腫れ)の懸念が言われることもあるし、妊婦さんからしてみればどうせならチメロサールが使われていないインフルエンザワクチンの方がいいわよね(^_^;)
でね、このインフルエンザワクチン、通常はバイアル瓶と言って、数人分(通常大人2人分)入っているもので注射器で吸い取って使用するんだけど、このチメロサールを使ってないものに関しては、防腐剤が入ってないので使いきりのバイアル瓶や最初から注射器にセットしてあるもので販売されているのね。ここまで書けば分かってもらえると思うけど、チメロサールを使っていないワクチンは使っているものより製造に手間がかかるのよ(^_^;)
昨年の熊本地震の時は、化血研さんが被災した影響で、インフルエンザワクチンの製造が間に合わない可能性があって、4メーカー共にチメロサールを使っていないワクチンの製造は全て中止して、製造が少しでも多くできるようにチメロサールを使ったワクチンだけにしたの。まあ、それで昨年はなんとか乗り切ったのだけど、やはりチメロサールを使ったワクチンには抵抗がある人もいて、使われてないワクチンが望まれていたのね。でもって、今年はどうかって言うと・・・まだその影響って続いているの(´;ω;`)チメロサールを使っていないワクチンは阪大ビケンさん1社がなんとか作り出したんだけどその影響もあって、製造が遅れているのね。

 

えー!じゃあ、今年はインフルエンザワクチンの接種ができないの!!Σ(゚д゚lll)

と、びっくりした読者の方々、先ずは・・・

 

落ち着けっ!!!

(久しぶりに使った伝家の宝刀(´▽`))

 

あのね、確かに今年のインフルエンザワクチンの製造量は去年より少ないのよ。でもね、去年使用したワクチンの量は上回るだけの製造量が予定されているの!

だって、近所の開業医ではワクチンがないって言われたのに?

それはね、現在は!ないって言う意味(笑)上で説明したでしょ?確かに製造が遅れているから、去年と同じ時期に受けられないかもしれないけど、確実にワクチンは流通してるのよ。
ネーヤもこんな仕事をしてるから、卸のMSさんとはよくお話するんだけど・・・

『メーカーから納入され次第、随時医療機関にお届けしています!納入量も増えて来てますし、今月末にはある程度納入できる予定ですし、12月には問題がなくなる予定です!!』

だそうよヽ(*´∀`)ノまあ、マスコミでは大騒ぎしてるけど、現場の声はこうなんだから多少は安心してもいいんじゃね??

 

じゃあ、ここからはこれからどうしたらいいかと言うお話(´▽`)

先ずね・・・

1、主治医に相談しよう!

やっぱり現場のDrが一番よくわかっているのよ。やっぱりワクチンを受ける人にも優先順位ってあるのね。糖尿病や喘息のある人は早めに受けておいたほうがいいだろうし、免疫力が弱いご高齢者や、小児にも早めに受けさせてあげたいわよね。まあ、インフルエンザ患者様と接する可能性が高い医療関係者はもうほとんど接種していると思うけど、学校の先生、受験生、お仕事で海外出張が多い人なんかも外せないわよね。
だから、ちゃんと主治医に相談するのが一番!

えー、私健康だから主治医がいないんだけど・・・

と言った方々、そういう人はね。

2、片っ端から医療機関に電話してみよう!

これはあんまり言いたくないんだけど、医療機関によっては必要量以上にワクチンを在庫している病院があるの。ワクチン接種の時期が過ぎると残ったワクチンを返品するのは普通なんだけど、その量が異常な病院ってあるのね。返品されたワクチンは来年使うことはできないし、メーカーや卸からすると悩みの種。ちなみに、ボスもその辺は頭を悩ませていて、調査もしているし、異常な量の返品にはペナルティーを課すことも検討中だわ。
まあ、今現在在庫がないところでも、今後の納入予定を教えてくれる医療機関もあるし、予約を受け付けてくれるところもあるからねヽ(*´∀`)ノ

そして最後に・・・

3、インフルエンザ予防を完璧にしよう!

インフルエンザのニュースはチラホラ入っているけど、まだ大流行というほどではないの。12月に入ってすぐにワクチンが接種できたとして、それが効いてくるのは12月の中旬。それなら良い年が迎えられるし、受験生の方も受験には十分間に合うのね。
予防方法は、今までにネーヤがブログに書いてきたからわかると思うけど・・・

マスク
余計な人混みを避ける
手洗い
うがい
十分な栄養
十分な休養

これを完璧にやっていれば、そうそうインフルエンザに罹患することはないからね!

それでも、予防接種が間に合わなくてインフルエンザに罹患してしまった場合には・・・

4、潔く諦めよう!!!

まあ、人生そんな順風満帆にいくはずないからね!時には諦めも肝心(・∀・)ニヤニヤ
幸い、抗インフルエンザ薬のタミフル・リレンザ・イナビルなんかは何も不足してないし、インフルエンザに罹患してしまったら神様がくれた休日だと思って、ゆっくり寝てるといいわ(笑)

 

じゃあ、そろそろまとめるよ!

インフルエンザワクチンは製造が遅れているけど、去年の使用量を上回るだけの製造量は確保できる予定!
遅れている理由は、自然災害等の不可抗力であって、誰が悪いわけでもない!!
焦って騒ぎ立てても、ワクチンの製造が早まるわけではないっ!!!

 

ということ、あまり焦るとそれがストレスになって、インフルエンザに罹患しやすくなっちゃうよ(´▽`)

まあ、次第にインフルエンザも通常の風邪も流行ってくるけど・・・

落ち着けっ!!!

 

の精神で行動してちょうだいヽ(*´∀`)ノ

あ、それと・・・

 

ボスは今回の事例を元に更なるリスク管理をお願いっ!!!

 

と言ったところで本日のブログはこれにておしまいっ!

ではではm(_ _)m

 

 

 

 

 

 

 

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全くないということはないと思いますよヽ(*´∀`)ノ


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追記

読者のメーカー関係者さんから、今年のワクチン製造量が、昨年の使用量を上回るというのは間違いであるとご指摘いただきました。

少々私が確認した資料が古かったようで、確かに厚生労働省の最新の発表では、供給予定量は約2634万本、昨年の推定使用量は約2642万本とわずかですが使用量が上回っております。

厚生労働省の発表

(Q25をご覧下さい)

お詫びして訂正いたします。なお、リンク先をご覧になって分かる通り、昨年度と同等程度の接種者数を確保できる見込みの公式発表がなされております!

 

 

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